心理カウンセラー 長谷川由紀のブログ

米国ニューヨーク州公認の心理カウンセラーが心について解説します

振り回されてばかりの恋愛1<私は愛されない人間なのか?>

いつも相手に振り回されてばかり…

こちらは尽くしてばかり…

でも結局振られてしまう…

 

このような恋愛を経験されたことはあるでしょうか。一度のみならず、繰り返しこうした恋愛パターンを経験されている方もいらっしゃるかもしれません。心理学では、幼少期の経験や親子関係が、恋愛パターンに大きく影響すると考えられています。恋愛がなかなかうまくいかずお悩みの方は、ご自身の恋愛パターンを探ってみると、様々な気付きがあるかもしれません。

 

今回は「いつも振り回されてばかりの恋愛パターン」に着目してみましょう。Fさん(33歳女性、会社員)の事例をご紹介します。

 

広告会社に勤めるFさんは社交的で溌剌とし、とても魅力的な女性です。しかし、付き合う相手はいつも身勝手な男性ばかり。先日も散々振り回された挙げ句に別れを告げられ、深く傷ついたFさんは「どうして自分はこういう恋愛ばかりしてしまうのか知りたい」とカウンセリングにいらっしゃいました。

 

そこで、これまで付き合ってきた男性たちはどのような人だったのかを伺いました。

 

「どの彼も付き合い始めは頻繁に会ったり連絡したりして、とても優しかったんです。でも仕事を第一優先にしている人たちでしたからとても忙しそうで、そのうち会うことがなかなかできなくなりました。電話やメールをしても返事が長いことなかったり、デートもドタキャンされたりすることが増えていって…。それから、私に何も知らせずに出張して2週間ほど音信不通になったり。なのでたまに会えるときはとても嬉しくて、彼の部屋の掃除をしてあげたり、ごはんを作ってあげたりして、自分としてはとても尽くしてきたつもりなのだけど結局はふられてしまうんです。」

 

このような恋愛を続けていては、心身共に疲弊してしまいそうですね。そして精一杯尽くしてきたが故に一方的にふられてしまったときのショックは大きく、Fさんは

 

「あんなに尽くしたのにふられてしまうなんて、私ってよっぽど愛されない人間なんじゃないかしら。人間として根本的にどこかダメだから人から雑に扱われてしまうのではないかしら」

 

とまで思い詰めてしまったようです。

 

 

辛い恋愛が続くと自分に自信が持てなくなってしまうことがあるかと思いますが、それはあなたが「愛されない人間」「雑に扱われて当然な人間」ということを意味するわけではありません。私はこれまでカウンセリングを通して同様の相談を数多く受けましたが、どのクライアントさんも「愛されない人間」「雑に扱われて当然な人間」では決してありませんでした。単に、振り回される恋愛パターンにはまってしまいやすい行動・思考の習慣が、恋愛において働きやすい、ということのようです。

 

こうしたパターンにはまってしまう背景には、人それぞれ様々な理由があることと思いますが、本シリーズではその中でもよく見られる代表的な要因をいくつかご紹介いたします。

 

長谷川由紀

 

 

☆おことわり☆

本ブログ内の記事は、精神科・心療内科等での治療を代替するものではありません。必要に応じて医師・心理カウンセラー等に直接ご相談ください。

※ 本ブログの事例にて紹介されている人物や状況は、全て架空のものです。セッションを通して伺ったお話をブログにて公開することはありません。